第91回日本豚病研究会・2017年度日本豚病臨床研究会・平成29年度日本養豚開業獣医師協会 
第8回合同集会を

  • 日時  平成29年10月13日(金)
  • 会場  明治ホールディングス株式会社本社ビル地下1階講堂

にて開催する予定です。
参加方法: 
事前登録は不要です。当日会場で受付してください。                  
参加費    会員;無料   非会員;1,500円
当日、参加費(非会員)を現金でお支払いいただけない場合は、
事前のお振込みをお願いします。
詳細については事務局にお問い合わせください。

詳細は9月にお知らせいたします。

 

 

第90回日本豚病研究会研究集会は終了いたしました。

第90回日本豚病研究会研究集会は2017年5月26日(金)文部科学省研究交流センター(茨城県つくば市)において無事終了いたしました。
会員他、皆様のご協力に感謝申し上げます。

第90回日本豚病研究会研究集会のお知らせ

日本豚病研究会事務局(農研機構動物衛生研究部門内)
Tel/Fax: 029-838-7745
e-mail: tonbyou@ml.affrc.go.jp

 日本豚病研究会は春の研究集会を下記要領で開催します。

日 時: 平成29年5月26日(金) 13:00~17:00
場 所: 文部科学省研究交流センター(〒305-0032 茨城県つくば市竹園2-20-5)            http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/kouryucenter/

参加方法: 
事前登録は不要です。当日会場で受付してください。                  
参加費    会員;無料   非会員;1,500円

日 程

1. 定期総会 (13:00~13:30)
2. 第21回日本豚病研究会藤﨑優次郎賞受賞記念講演(13:40~14:45)

座長 大石英司((株)微生物化学研究所)

農研機構 動物衛生研究部門     下地善弘 先生

座長 石関紗代子((有)サミットベテリナリーサービス)

農研機構 食農ビジネスセンター    山根逸郎 先生

[休 憩 14:45~15:00]

3. 特別講演(15:00~16:15)

座長 下地善弘(農研機構 動物衛生研究部門)

   豚の抗病性育種に向けたゲノム情報の活用

農研機構 生物機能利用研究部門  上西博英 先生

4.  DNAマーカーの品種改良への活用(16:15~16:55)

座長 川嶌健司(農研機構 動物衛生研究部門)

1) DNAマーカーを用いた育種改良研究について(16:15~16:35)

藤村達也(日本ハム㈱中央研究所)

2) 豚TLR5の一塩基多型(C1205T)がサルモネラ感染に及ぼす影響の検証(16:35~16:55)

宗田吉広(農研機構 動物衛生研究部門)

5. 閉 会(16:55~17:00)

<懇親会のお知らせ>
研究集会終了後、懇親会(当日受付)を予定しております。ふるってご参加ください。
時 間:17:30~18:30
場 所:レストラン エスポワール(つくば国際会議場内)研究集会会場より徒歩 約10分
〒305-0032 茨城県つくば市竹園2-20-3 TEL:029-850-3266
会 費:5,000円

講演要旨
【特別講演】
豚の抗病性育種に向けたゲノム情報の活用

上西博英(農研機構 生物機能利用研究部門)

養豚業において、感染症等による斃死・成長阻害等の直接的な被害、あるいは感染症への対策に要する費用等は最も重要なコスト増大要因と言える。ワクチンや薬剤等による感染症の予防治療も重要であるが、豚そのものの抗病性を高めることによる衛生対策コストの低減についても検討が必要である。感染症への抵抗性に関しては、遺伝的要因に伴う個体間差が存在することが想定され、育種により豚群全体の抗病性を向上させることが期待される。これまでに我々が行ってきた、豚ゲノム情報を活用した抗病性に影響を与える遺伝的要因の探索と、豚の抗病性向上のための育種についての研究の現状と方向性について解説する。

○DNAマーカーの品種改良への活用

1)DNAマーカーを用いた育種改良研究について

                藤村達也(日本ハム㈱中央研究所)

養豚農場の規模拡大に伴い、疾病も多様化、複合感染化している。当社グループも年間約65万頭の肉豚を出荷しているため、疾病リスクは高い。従って、病気に強い系統の造成やDNAマーカーの開発は、事故率の低減に繋がる非常に有益な手法である。我々は、免疫形質を指標とした育種選抜を6世代に渡って実施し、生産性の高い集団の作出に成功した。しかしながら、このような形質を元にした育種選抜には時間も手間もかかるため、近年ではSNPチップなどを用いたゲノムレベルの解析による育種改良が世界的に検討されている。我々も前述の選抜集団についてSNPチップを用いたゲノムワイド相関解析を行い、選抜形質と有意に相関するDNAマーカーを検出した。今回の報告では、これまでの我々の取り組み紹介に加え、近年の国内外の報告を紹介する。

2)豚TLR5の一塩基多型(C1205T)がサルモネラ感染に及ぼす影響の検証

               宗田吉広(農研機構 動物衛生研究部門)

Toll-like receptor (TLR) は細菌やウイルスの構成成分を認識し、自然免疫応答を誘導する病原体のパターン認識受容体である。中でもTLR5は細菌のべん毛認識に関与しており、これまでに我々は、In vitroの試験において、豚のTLR5の特定の一塩基多型(C1205T) が、サルモネラのべん毛およびサルモネラ死菌体の認識を低下させることを見出し、その簡易なASP-PCRによる検出法について報告した。そこで本研究では、当該一塩基多型をヘテロ、 あるいはホモに有するSPF離乳子豚にSalmonella Typhimurium (ST) を感染させることにより、当該一塩基多型のST感染に及ぼす影響をIn vivoレベルで検証することを目的として、感染実験を行ったのでその成績について紹介したい。

第89回日本豚病研究会・2016年度日本豚病臨床研究会・平成28年度日本養豚開業獣医師協会 第7回合同集会(事務局:日本豚病臨床研究会)は終了いたしました。

日本豚病研究会、日本豚病臨床研究会、日本養豚開業獣医師協会第7回合同集会(事務局:日本豚病臨床研究会)を下記の要領で開催いたしました。

日時:2016年10月14日(金) 10:00~17:00(受付 9:15~)
場所:明治ホールディングス株式会社 本社ビル 地下1階講堂
〒104-0031 東京都中央区京橋2丁目4号16番
Tel:03-3273-3436

日 程

開 会 (10:00~10:10)

統一テーマ「感染症の撲滅と制御」
(10:10~15:30)

1. 基調講演
座長:小渕裕子(群馬県東部家畜保健衛生所)
伝染病との付き合い方-国内の豚ウイルス病対策- (10:10~11:10)
農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所 前所長 津田知幸[豚病研]

2. 感染症の撲滅・制御に向けた取組事例等
座長:渡辺一夫((株)ピグレッツ)
呉 克昌((株)バリューファーム・コンサルティング)

①豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)ウイルスの最新の情報 (11:10~11:30)
農研機構 動物衛生研究部門 高木道浩[豚病研]

② 畜舎空気中微生物の低減化に対する取り組み (11:30~11:50)
農研機構 動物衛生研究部門 勝田 賢[豚病研]

③ 投薬・早期離乳による豚胸膜肺炎の清浄化事例 (11:50~12:10)
(有)サミットベテリナリーサービス 石川弘道[JASV]

[昼休み(日本豚病研究会 幹事会)12:10~14:00]

Actinobacillus pleuropneumoniae (APP)清浄化に向けた検査プロトコルの検討
(14:00~14:20)
エス・エム・シー(株) 小池郁子[JASV]

⑤ PED清浄化対策により同時改善したPRDC事例 (14:20~14:40)
グローバルピッグファーム(株) 井上貴幸[豚臨研]

⑥ PEDの再発を繰返す二つの養豚団地での獣医療チームの取り組み
(14:40~15:00)
(有)あかばね動物クリニック 伊藤 貢[豚臨研]

3. 総合討論 (15:00~15:30)

[休憩 15:30~15:45]

一般口演
座長:矢原芳博(日清丸紅飼料(株))

① と畜現場から見た豚丹毒の発生要因と予防対策 (15:45~16:05)
富山県食肉検査所 小松美絵[豚病研]

② BioAsseT(バイオアセット)による農場バイオセキュリティ査定の取り組み
(16:05~16:25)
(株)スワイン・エクステンション&コンサルティング 大竹 聡[JASV]

③ 養豚場でのサーモグラフィーの活用方法を考える (16:25~16:45)
(有)あかばね動物クリニック 水上佳大[豚臨研]

閉 会 (16:45~17:00)

<お知らせ>

・ 合同集会当日はこの抄録をご持参いただきますようお願いいたします。

・ 合同集会終了後、懇親会を予定しております。ふるってご参加ください。

<懇親会について>

日時: 2016年10月14日(金) 17:30~19:30

場所: アンジェリオン オ プラザ 東京
東京都中央区京橋3-7-1 相互館110タワー 11階
(合同集会会場のすぐ近くです。http://tokyo.anjelion.jp/)

会費: 5,500円(会費は当日受付で申し受けます。)

参加人数把握のため、参加可能な方は、9月30日(金)までに、下記の連絡先に
メールにてご連絡ください。
なお、当日でも人数に余裕があれば、参加をお受けします。

懇親会参加者連絡先:日本豚病臨床研究会事務局
E-mail:masato.nagasue@meiji.com

講演要旨

統一テーマ「感染症の撲滅と制御」

1. 基調講演
伝染病との付き合い方-国内の豚ウイルス病対策-
農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所 前所長 津田知幸
家畜の感染症には口蹄疫のように国内の産業や社会活動に壊滅的な打撃を与えるものから、PRRSのように農場生産性を低下させるようなものまで様々である。国際貿易に影響するような伝染病に対しては、国としての清浄性を維持するための防疫措置が法律によって定められている。一方で、地域や農場の衛生水準を高く維持するためには、個々の単位で防疫や対策が実施される。感染症対策は畜産業の発展や安全な畜産物の安定供給に不可欠で、感染症の特性や現場の状況に応じた戦略が必要である。特にウイルス感染症はウイルスの宿主域や感染部位、感染様式、伝播経路などが多様で対策も一様ではない。ここでは、近年問題となっている豚ウイルス病について、防疫戦略と衛生対策の要点について考察する。

2. 感染症の撲滅・制御に向けた取組事例等
① 豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)ウイルスの最新の情報
農研機構 動物衛生研究部門 高木道浩
PRRSは世界の養豚産業において大きな経済損害を与える疾病の一つとして知られている。我が国において、PRRSウイルスが初めて分離されてから20年以上が経ち、国内の流行ウイルスにおいては遺伝的多様性が認められ、農場内での常在化する要因となっている。本講演では、我が国でのPRRSウイルスの遺伝学的多様性、最近、異常産を主徴とした事例、あるいはPRRSの関与による事故率の高い事例より分離したウイルスについて解析した結果、また、高病原性PRRSウイルスの現在の状況などを紹介したい。

② 畜舎空気中微生物の低減化に対する取り組み
農研機構 動物衛生研究部門 勝田 賢
家畜の感染症は感染動物や汚染媒介物を介して農場に侵入するほか、エアロゾルを介して空気伝播する可能性もあると考えられている。このため病原体を含む可能性がある畜舎空気環境の制御が農場のバイオセキュリティ上重要な要因の一つとなる。養豚では生産コスト削減による国際競争力向上が求められており、畜舎空気中微生物量低減による病原体の侵入・蔓延防止を通じた疾病対策は今後不可欠になると考えられる。
現在、動物衛生研究部門では、畜舎空気中微生物低減技術の開発を目指し、農研機構・畜産研究部門、宇都宮大学、そして釜石電機製作所と共同研究を実施している。今回、それらの共同研究において見えてきた畜舎空気中微生物低減技術の現状と課題について紹介する。

③ 投薬・早期離乳による豚胸膜肺炎の清浄化事例
(有)サミットベテリナリーサービス 石川弘道
投薬・早期離乳(Medicated Early Weaning:MEW)は授乳中の母豚に投薬すると同時に哺乳中の子豚を早期離乳し、隔離した場所で飼育することで母豚から子豚への病原体の母子感染を防ぎ、特定の疾病を清浄化する手法である。MEWはその後、母豚に投薬せず離乳日齢を早めることで母子感染を分断する分離早期離乳(Segregated Early Weaning:SEW )へと改良された。一方リン酸チルミコシンを用いたActinobacillus pleuronumoniae(App)清浄化についてはSmithらが報告しており、またDuらはリン酸チルミコシンが培養肺胞マクロファージ内のPRRSウイルスの増殖を抑制することを報告している。今回チルミコシンを授乳期の母豚と肥育豚に投薬し、MEWを実践することによりAppおよびPRRSの清浄化に成功した農場の症例を報告する。

Actinobacillus pleuropneumoniae (APP)清浄化に向けた検査プロトコルの検討
エス・エム・シー(株) 小池郁子
APPは、PRRSウイルスやPCV2が日本に侵入する以前から、呼吸器感染症の主要な病原体であり、すでに一世代を越え、農場に根付いてしまっている。そして今なお、肺炎・呼吸器系斃死豚の一番の原因菌であり続けている。
近年、PRRSやPCV2の減少と共にAPPの検出率は減少傾向にあるが、出荷豚でのAPP様病変、血清抗体検査結果などから、農場単位でみると、重篤な発症は減っているが農場から完全に排除出来たケースは非常に少ないと考えられる。
PRRS、MPS等については検査を組み合わせ、科学的な根拠に基づいた方法で、清浄化に取組み、すでに成功している事例も出ている。そこで、弊社でのAPP検出状況の変化を整理しAPP清浄化に向けたサンプリングプロトコールについて検討を行ったので、その経過を報告する。

⑤ PED清浄化対策により同時改善したPRDC事例
グローバルピッグファーム(株) 井上貴幸
過去数年に渡り、PRRS・PCV2の被害を受けていた母豚約250頭一貫経営農場では、離乳期から両ウイルスの発症があり、肥育期には急性肺炎による死亡が多発していた。加えて2014年春にはPEDが侵入。その後1年間に渡って継続的な被害が続いていたが、抜本的な対策を見直すことでそれら疾病の改善に導くことが出来た。具体的には衛生プログラムの見直し、ピッグフローの整理、AI/AOの計画、石灰消毒の方法などの対策が功を奏した。現在は哺乳~出荷までの事故率は9.21%と前年度の半分以下に抑えこめている。PRRSVは肥育後半に限局、PCV2は陰性化、PEDも清浄化(場内にウイルスが存在しない状態)が達成継続されている。また今回の対策は薬品衛生費を前年と比較して50.9%削減するものとなった。

⑥ PEDの再発を繰返す二つの養豚団地での獣医療チームの取り組み
(有)あかばね動物クリニック 伊藤 貢
2014年4月に二つの養豚団地に侵入したPEDは、沈静後も再発生を繰り返している。周りの農場では沈静化しているため、新たな感染源となりうる危険性を秘めており、再発を抑えるため、獣医師と生産者の二つの側面からPED再発抑止のアプローチをしている。
生産者を取り巻く組織を一つにするため、獣医師側は県、家畜保健衛生所、畜産協会、経済連、農協、開業獣医師の意識と情報の共有を図るため獣医療チームを結成、定期的な集まりをもうけながら、対応の方向性を検討。生産者側は、現状の正確な把握、情報知識の平準化、両団地の意識統一の二つの面から、4回目の冬季シーズンに発生させないための対策を進めている。

一般口演

1. と畜現場から見た豚丹毒の発生要因と予防対策
富山県食肉衛生検査所 小松美絵
平成26年度、管内と畜場で検出された豚丹毒菌42株(A~K農場)を用いて、血清型別診断、ワクチン株特異的PCR法、豚丹毒ワクチン接種状況調査を実施し、これらの農場における豚丹毒の発生要因と予防対策について考察した。血清型2型菌のみが分離されたA農場での発生は、ワクチンの未接種が原因と考えられたため、その対策により発生は終息した。生ワクチンを使用した農場において接種肉豚からワクチン株が検出されたが、その発生割合はワクチン未接種A農場の約40分の1であり、また不活化ワクチンのみの接種農場では発生がなかった。豚丹毒発生農場は、と畜検査で「著変なし」の肉豚割合が平均より低く、衛生状態の向上で豚丹毒の発生を抑制できると推測された。

2. BioAsseT(バイオアセット)による農場バイオセキュリティ査定の取り組み
(株)スワイン・エクステンション&コンサルティング 大竹 聡
バイオセキュリティは、養豚生産農場における重要な衛生疾病対策の一つである。科学的根拠に基づき客観的な視点でバイオセキュリティを評価することが、各農場およびその地域全体の衛生レベルを改善するためには必須である。P-JET(PRRS撲滅推進チームJAPAN)は、各農場におけるバイオセキュリティのレベルを詳細に数値化・分析し客観的に査定できるシステムとしてBioAsseT(バイオアセット)を開発した。本発表では、そのBioAsseTを活用した取り組みを紹介する。

3. 養豚場でのサーモグラフィーの活用方法を考える
(有)あかばね動物クリニック 水上佳大
サーモグラフィーは物体から放たれる赤外線を放射量で画像に色分けする装置のことである。機器で映した画像全体、つまり面の温度を知ることができる。広範囲を効率的に測定できるため、異常温度をとらえやすい。以前は極めて高価な機器だったが低価格化とコンパクト化が進んでいる。しかしながら、養豚現場での使用実績は少なく、使用方法は十分確立されていない。環境のモニタリングに視覚的な説得力があり、有用なツールとして今後養豚農場での活用が高まると考える。

第89回日本豚病研究会・2016年度日本豚病臨床研究会・平成28年度日本養豚開業獣医師協会第7回合同集会(事務局:日本豚病臨床研究会)は終了いたしました。

平成28年10月14日(金)第7回合同集会は明治ホールディングス株式会社本社地下一階講堂において無事盛会に終了いたしました。会員他、皆様のご協力に感謝申し上げます。

第88回日本豚病研究会研究集会は終了いたしました。

2016年5月27日(金)文部科学省研究交流センター(茨城県つくば市)において第88回日本豚病研究会春の研究集会は無事終了いたしました。会員他、皆様のご協力に感謝申し上げます。

お悔み

第17回日本豚病研究会藤﨑優次郎賞受賞者の出口栄三郎鹿児島大学前教授におかれましては、2016年4月15日逝去されました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

第88回日本豚病研究会研究集会は終了いたしました。

日本豚病研究会は春の研究集会を下記要領で開催いたしました。

日 時: 平成28年5月27日(金) 13:00~17:00
場 所: 文部科学省研究交流センター(〒305-0032 茨城県つくば市竹園2-20-5)

http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/kouryucenter/

参加方法:
事前登録は不要です。当日会場で受付してください。
参加費    会員;無料   非会員;1,500円

日 程
1. 定期総会 (13:00~13:30)

2. 第20回日本豚病研究会藤﨑優次郎賞受賞記念講演(13:40~14:10)
座長 志賀 明((有)シガスワインクリンニック)

有限会社 豊浦獣医科クリニック
エス・エム・シー株式会社
一般社団法人 日本養豚開業獣医師協会   大井宗孝先生

3. 特別講演(14:15~15:30)
座長 内田郁夫(農研機構動物衛生研究部門)

食用動物由来薬剤耐性菌の現状とリスク管理
酪農学園大学獣医学群食品衛生学     田村豊 先生

[休 憩 15:30~15:45]

4.  農場における薬剤耐性菌の現状(15:45~16:55)
座長 大井宗孝(豊浦獣医科クリニック)
1) JVARM(動物由来薬剤耐性菌モニタリング)の取り組み(15:45~16:05)
川西路子(農林水産省動物医薬品検査所)

2) 豚由来細菌における薬剤耐性菌の疫学(16:05~16:25)
小澤真名緒(農林水産省動物医薬品検査所)

3) 新たな多剤耐性病原性大腸菌系統の出現(16:25~16:55)
楠本正博(農研機構動物衛生研究部門)

5. 閉 会(16:55~17:00)

講演要旨

【特別講演】

食用動物由来薬剤耐性菌の現状とリスク管理
田村 豊(酪農学園大学獣医学群食品衛生学)

食用動物由来薬剤耐性菌の人の健康への影響を最初に指摘したのは、1969年に英国議会に提出したSwan報告である。その後、国際会議でしばしばその対策が議論されているが、基本的には各国に任されていた。しかし、医療における耐性菌問題は極めて深刻な問題になっているため、2015年5月に開催されたWHO総会で薬剤耐性に関する国際的なアクション・プランが採択され、2年以内に各国でアクション・プランを作成することが求められた。その基本的な考えがOne Health approachであり、人と動物と環境(野生動物を含む)を包含した対策の必要性が求められている。
そこで今回はこの問題における国際的な動向を述べ、わが国の食用動物由来薬剤耐性菌の現状とリスク管理対策について豚を中心に紹介したい。

○農場における薬剤耐性菌の現状
1)JVARM(動物由来薬剤耐性菌モニタリング)の取り組み
川西路子(農水省動物医薬品検査所)

JVARM(動物由来薬剤耐性菌モニタリング)は、1999年に農林水産省動物医薬品検査所が全国の家畜保健衛生所等とネットワークを構築し開始された。JVARMは大きく分けて以下の3つの調査(①食用動物における動物用抗菌剤販売高の調査②野外流行株の薬剤耐性調査③食品媒介性病原細菌・指標細菌の薬剤耐性調査から構成されている。現在、これらの調査結果は家畜に使用する抗菌性物質の人の健康と獣医療に対するリスク評価及びリスク管理の基礎資料として活用されている。今後は、今年4月に策定された薬剤耐性対策アクションプランに基づき、畜水産、獣医療等分野におけるサーベイランス体制を確立・強化していく予定である。

2)豚由来細菌における薬剤耐性菌の疫学
小澤真名緒(農水省動物医薬品検査所)

豚の疾病の治療には様々な抗菌剤が使用されるが、その使用が選択圧となって耐性菌の選択、伝播及び定着に影響を与える。また、菌側の要因として、耐性を獲得した菌の適応性(fitness)もこれらに影響すると考えられる。一般的には感受性菌と比較して耐性菌は適応性が低下し、抗菌剤の使用による選択圧がない場合は感受性菌が優勢となり、耐性菌は淘汰されてしまう。しかし、選択圧がなくなっても耐性菌が維持される例が報告されている。選択圧と細菌の適応性は薬剤耐性菌の疫学を考える上で重要なファクターであり、慎重使用の徹底によりできる限り選択圧を下げるとともに、細菌の適応性も考慮して薬剤耐性菌対策を行う必要がある。

3)新たな多剤耐性病原性大腸菌系統の出現
楠本正博(農研機構動物衛生研究部門)

病原性大腸菌は豚の大腸菌症、特に下痢や浮腫病の原因となり、世界的にはO8、O138、O139、O141、O147、O149、O157などがその代表的なO群血清型とされている。しかし国内では十分な調査が行われておらず、豚から分離された病原性大腸菌の全体像については不明な点も多い。本講演では、国内で下痢または浮腫病の豚から分離された病原性大腸菌について、O群血清型、遺伝学的系統、病原性関連遺伝子保有状況、薬剤感受性などを調査した結果と、そこから見えてきた新しい多剤耐性病原性大腸菌系統について報告する。

 

 

第87回日本豚病研究会・H27日本豚病臨床研究会・H27日本養豚開業獣医師協会 第6回合同集会(事務局:日本豚病研究会)は終了いたしました。

平成27年10月16日(金)第6回合同集会は明治ホールディングス株式会社本社地下一階講堂において無事盛会に終了いたしました。会員他、皆様のご協力に感謝申し上げます。

第87回日本豚病研究会・平成27年度日本豚病臨床研究会・ 平成27年度日本養豚開業獣医師協会 第6回合同集会(事務局:日本豚病研究会)は終了いたしました。

日本豚病研究会、日本豚病臨床研究会、日本養豚開業獣医師協会第6回合同集会(事務局:日本豚病研究会)を下記の要領で開催いたしました。

日 時: 平成27年10月16日(金)
場 所: 明治ホールディングス株式会社 本社ビル 地下1階講堂
〒104-0031 東京都中央区京橋二丁目4番16号
Tel 03-3273-3430

日 程

開 会(10:00~10:05)

統一テーマ「豚流行性下痢(PED)を検証する」
10:05~16:10

1.わが国におけるPEDウイルスの特徴
座長:末吉益雄(宮崎大学)
①PEDウイルス2013年国内分離株の肥育豚における病態解明(10:05~10:35)
農研機構 動物衛生研究所 宮﨑綾子 他[豚病研]
②我が国で検出されたPEDウイルスS遺伝子変異体の病原性の相違(10:35~11:05)
農研機構 動物衛生研究所 鈴木 亨[豚病研]

2.海外におけるPEDの発生状況
座長:末吉益雄(宮崎大学)
海外におけるPEDの現状について(11:05~11:35)
農水省消費・安全局動物衛生課 森垣孝司[豚病研]

昼休み(11:35~13:00) [日本豚病研究会幹事会]

3.国内のPED対策と検証
座長:岡田宗典((株)さくらベテリナリークリニック)・座長:藤原孝彦(藤原動物病院)
①PED感染拡大防止のための疫学調査からみた食肉処理場の交差汚染防止対策
(13:00~13:20)
群馬県西部家畜保健衛生所 瀧澤勝敏 他[豚病研]
②防疫対策における豚生体輸送トラックの検証(13:20~13:40)
鹿児島県経済農業協同組合連合会 本田宣明[豚臨研]
③PEDの感染伝播に関連するリスク因子の疫学調査(13:40~14:00)
宮崎大学 佐々木羊介 他[豚臨研]
④ベンチマーキングデータを用いた検討(14:00~14:20)
農研機構 動物衛生研究所 山根逸郎[豚病研]
⑤PEDが分娩舎で初発生したD農場での対応策とその効果について(14:20~14:40)
(有)シガスワインクリニック 志賀 明[JASV]

休 憩(14:40~15:00)

⑥PED再発農場での対応とその経過(15:00~15:20)
(株) バリューファーム・コンサルティング 呉 克昌[JASV]
⑦PED発症防止のためのモニタリング検査方法(15:20~15:40)
エム・エス・シー(株) 谷口笑子[JASV]

4.総合討論(15:40~16:10)
座長:末吉益雄(宮崎大学)

一般口演
座長:木島まゆみ(農水省動物医薬品検査所)
①乳器の追跡調査(16:10~16:30)
ピッグケア 田中正雄[豚臨研]

②ゲノムから見た豚丹毒菌国内分離株の進化と多様性(16:30~16:50)
農研機構 動物衛生研究所 下地善弘[豚病研]

閉 会(16:50~17:00)

  • <懇親会について>研究集会終了後、懇親会(当日受付)を予定しております。ふるってご参加ください。
  • 時間: 17:40~19:40
    場所: アンジェリオン オ プラザ 東京
    東京都中央区京橋3-7-1 相互館110タワー
    (合同集会会場のすぐそば)

    http://tokyo.anjelion.jp/

    会費: 5,500円(会費は当日受付で申し受けます。)

  • 参加人数把握のため、参加可能な方は、9月25日(金)までに下記の連絡先に
    メールにてご連絡ください。
    なお、当日でも人数に余裕があれば、参加をお受けします。
  • 懇親会参加者連絡先:日本豚病研究会事務局
    e-mail: tonbyou@ml.affrc.go.jp

講演要旨

統一テーマ「PEDを検証する」

1.わが国におけるPEDウイルスの特徴
①PEDウイルス2013年国内分離株の肥育豚における病態解明
農研機構 動物衛生研究所 宮﨑綾子、芝原友幸、鈴木 亨、
川嶌健司、生澤充隆、山川 睦、大橋誠一
2013年10月より国内で再興した豚流行性下痢(PED)は、発生から約1年半で39都道県において約150万頭が発症し約47万頭が死亡する未曾有の流行となった。遺伝子解析により、2013年発生例より分離したOKN-1/2013株を含む主な2013-2014年国内株は2013年以降の米国、韓国および台湾流行株に近縁である一方、過去国内株とは遺伝学的に異なることが判明している。そこで、我々はOKN-1/2013株の肥育豚における感染性、ウイルス排泄および体内分布について調査したので報告する。

②我が国で検出されたPEDウイルスS遺伝子変異体の病原性の相違
農研機構 動物衛生研究所 鈴木 亨
2013年10月から我が国では7年ぶりに豚流行性下痢(PED)が大流行した。当研究所では、今回のウイルス流行株の遺伝学的特徴を把握するため、各県から持ち込まれた複数のウイルス株について、主にスパイク蛋白質をコードするS遺伝子を中心に遺伝子解析を行ってきた。その結果、現在までに当該遺伝子が異なる少なくとも3種類のウイルス株が分離されてきた。S遺伝子は元来コロナウイルスの病原性と密接に関わる因子であることから、得られた変異体の病原性を調べるために、無菌豚を使用して感染実験を実施したので、それらの結果について報告する。

2.海外におけるPEDの発生状況
海外におけるPEDの現状について
農水省消費・安全局動物衛生課 森垣孝司
豚流行性下痢(PED)は、1971年に英国で最初に確認・報告され、2011年以降は、アジア及び北米において、多くの幼若豚に対する高い罹患率と死亡率があったことが報告された。こうした事態を受け、2014年10月、国際獣疫事務局(OIE)は本病に関するテクニカルファクトシートを公表しており、健康ステータスの明らかな豚の導入、農場内における豚、物品、人の移動の管理、車両及び器材の消毒、死亡豚及びスラリーの適切な処理等がウイルスの侵入と拡散防止に最も有効な措置であるとの見解を示している。日本と同様に、米国等においても、こうした厳格なバイオセキュリティの遵守をもって、本病の発生をコントロールしている。

3.国内のPED対策と検証
①PED感染拡大防止のための疫学調査からみた食肉処理場の交差汚染防止対策
群馬県西部家畜保健衛生所 瀧澤勝敏、佐藤洋子、林省二
2014年4月以降、群馬県でも豚流行性下痢が感染拡大した。その一因として食肉処理場を介した交差汚染が危惧されたため、県では食肉処理場関係者と衛生対策を協議し、入場から退場までの交差汚染防止対策をマニュアル化して生産者等に周知した。後日、マニュアルの遵守状況を確認する目的で生産者に疫学調査を実施したところ、出荷豚の積み込み時や処理場内における作業着・靴の履き替え、使用済み作業着の密閉保管、作業後の手指消毒等の実施率が低いことを確認した。これらの課題について生産者、家畜商、運搬業者らの理解をより深めるため、広報や実演講習等により食肉処理場を介した交差汚染防止対策について啓発したので概要を報告する。

②防疫対策における豚生体輸送トラックの検証
鹿児島県経済農業協同組合連合会養豚事業部養豚課 本田宣明
2013年より国内で流行した豚流行性下痢(PED)は、その後爆発的に感染が拡大し、甚大な被害を被っている。PEDの農場内侵入経路として、PED発症豚の下痢便で汚染された野生動物、人、車両等の可能性が指摘されており、PEDを含めた疾病の農場内侵入を阻止するため、これらのポイントについて改めて実施状況を確認し、常に高いレベルの防疫管理を実践することが必要である。そこで、今回、PEDの侵入経路の一つの可能性として指摘されている車両について、本会が生体輸送防疫レベルの向上を図る目的で実施した豚生体輸送トラックの拭取り検査結果をもとに、防疫管理を検証したので報告する。

③PEDの感染伝播に関連するリスク因子の疫学調査
宮崎大学 佐々木羊介、関口 敏、末吉益雄
国内の豚流行性下痢(PED)の伝播経路は、地域内で感染が伝播した地域伝播と、全く感染がなかった地域に新規で感染が伝播した長距離伝播に分類することが出来る。そこで、各々の伝播経路に関連するリスク因子を調査するために、疫学調査を実施した。調査にはアンケート調査による症例対照研究(ケースコントロール研究)を用いた。養豚臨床獣医師(日本豚病臨床研究会会員)を対象として2014年12月に質問票を配布し、2013年10月から2014年8月末(1年目の流行期)における各農場のPEDの発症状況およびその前後における飼養管理について調査を実施した。回収されたPED陽性129農場および陰性129農場の調査結果を、「自農場周辺におけるPED陽性農場の存在の有無」で分類し、地域伝播グループおよび長距離伝播グループ毎にPED発生リスクに関連する因子を探査した。今回は上記調査の結果を報告する。

④ベンチマーキングデータを用いた検討
農研機構 動物衛生研究所 山根逸郎
動物衛生研究所は日本養豚開業獣医師協会と共同研究を行い、ベンチマーキングシステム「PigINFO」を構築した。今回、2013年7月から2015年3月までにPigINFOに参加した一貫経営の養豚場を対象に、PED発生農場と非発生農場の各種生産指標の推移を比較・検討した。PED発生農場は非発生農場に比較して、2014年4-6月期の哺乳中死亡率と離乳後死亡率が高く、離乳頭数/腹が低かった。一方、PED発生農場は非発生農場に比較して、2014年10-12月期の出荷頭数/母豚が低かった。またPEDの発生期間が長かった農場ほど、PED発生による生産性の減少は顕著であった。以上、継続的に記録された生産データを活用して、PED発生による損失の実態の一部を明らかにすることができた。

⑤PEDが分娩舎で初発生したD農場での対応策とその効果について
(有)シガスワインクリニック 志賀 明
豚流行性下痢(PED)は2013年10月に沖縄県で発生以来、全国39都道県で発生し、現在も継続している。PEDの被害は、農場によりまた初発生豚舎により異なるが、分娩舎で初発生した農場での哺乳豚死亡による被害がもっとも大きい。対応策は各農場の立地条件、農場規模、オーナーおよびスタッフの理解度と行動力などにより選択されており、4週前後で沈静化に至る農場もあるが、再発に悩まされる農場も見られる。今回、2014年4月にPEDが分娩舎で初発生したD農場において行った種々の対応策とその効果についてその概要を報告する。

⑥PED再発農場での対応とその後の経過
(株) バリューファーム・コンサルティング 呉 克昌
PEDが再発した農場の再発要因、実施対策とその経過を報告する。当該農場は母豚300頭一貫経営でスリーセブンシステム(グループシステム)を実施しており、離乳子豚は3週間に1回、9室あるウィーントゥフィニッシュ豚舎の内の1室に移動され、出荷まで完全なオールインオールアウト飼育方式で管理されている。豚舎間の水平感染防止のために、管理者は各豚舎で衣服、長靴を交換し、器具、資材も専用とした。PED再発後、ほぼ1カ月おきに連続して5回、各豚舎の飼育ペン内、ピット下、集糞設備から採取した糞便をRT‐PCR法で検査し、子豚・肉豚でのPEDウイルスの動態を追跡した結果、PEDウイルス排除のための有益な情報が得られたので報告する。

 

⑦PED発症防止のためのモニタリング検査方法
エム・エス・シー(株) 谷口笑子
2013年10月のPED発生報告以降、全国的に感染が広がり、甚大な被害を与えている。継続的な発生あるいは再発生報告がみられている現状で、特に、PED発症後1~2か月で哺乳豚中の下痢や死亡が認められなくなった後、4,5か月後に再発生が認められるケースが増えている。2014年5月末にPED初発生が確認された2農場における、母豚、哺乳中、離乳後のPEDウイルス排泄量の変化、各個体での抗体価の違い、各豚舎床面やピットなど環境材料中のウイルスの有無、農場間での違いなどについて、発生確認の2か月前から2014年11月までに渡り、継続的な調査を行ない、PEDウイルスコントロールの一つとして、モニタリング方法の検討を行ったので、その概要を報告する。

一般口演

①乳器の追跡調査
ピッグケア 田中正雄
分娩直前の乳器を見て分娩後の泌乳の良否を正確に予想出来たら、適正な哺乳開始頭数を決めることが可能になり離乳頭数の増加につながると考え、産次毎の分娩直前と哺乳1週間以上経過した乳器を1産から4産までの115腹で追跡撮影した。撮影した写真による乳器の良否の判断、良質乳器と不良乳器の位置的な関係、産次別の不良乳器の発生、盲乳・損傷乳器・発育不良乳器の哺乳後の泌乳程度、発育良好乳器数と離乳頭数の関係等について調査した内容を報告する。結論としては、分娩直前の乳器の確認は離乳頭数増加に結び付くと判断する。

②ゲノムから見た豚丹毒菌国内分離株の進化と多様性
農研機構 動物衛生研究所 下地善弘
近年、血清型1a株による急性型豚丹毒の発生が国内で頻発し、原因となった野外分離株の性状に興味が持たれている。我々は、発生要因を探るため、1990年から2011年に国内の急性型豚丹毒から分離された野外分離1a型菌の34株について全ゲノムシークエンス解析を行った。本発表では、近年の分離株に共通して認められる遺伝学的特徴や過去の野外分離株との相違についての分子疫学的解析結果を紹介する。また、この解析から得られた情報を基に開発した野外株と生ワクチン株とを識別することができる簡易PCR法についても紹介したい。