第83回日本豚病研究会・平成25年度日本豚病臨床研究会・ 平成25年度日本養豚開業獣医師協会 第4回合同集会(事務局:日本豚病臨床研究会)は終了いたしました。

日本豚病研究会、日本豚病臨床研究会、日本養豚開業獣医師協会第4回合同集会を下記の要領で開催致しました。

日 時: 平成25年10月23日(水) 10:00~17:00
場 所: 明治ホールディングス株式会社 本社ビル 地下1階講堂
〒104-0031 東京都中央区京橋二丁目4号16番
Tel 03-3273-3434

日 程

開 会(10:00~10:15)

統一テーマ「PRRSの現状と課題」(10:15~14:20)
座長:大石英司((株)微生物化学研究所)
1 豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)の現状と最新の学術的知見(10:15~10:55)

動物衛生研究所 高木道浩 [豚病研]
豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)は、PRRSウイルス感染によって引き起こされる母豚の流死産などの繁殖障害と育成肥育豚の呼吸器病を主な症状とする疾病であり、世界の養豚産業において大きな経済損害をもたらしている。
PRRSウイルスには遺伝学的多様性がある事が知られている。我が国において、PRRSウイルスが初めて分離されてから20年以上が経ち、国内流行ウイルスにおいても遺伝学的な多様性が認められており、これが農場内で常在化しやすくなる一因となり、農場でのPRRS対策を困難にさせている。本講演では、我が国でのPRRSウイルスの遺伝学的多様性、国内で初めて分離された欧州型PRRSウイルス、我々の研究と最近の学術的知見について紹介する。
2 海外・国内のPRRS最新知見  ―科学的根拠に基づいたPRRS対策を― (10:55~11:35)
㈱スワイン・エクステンション&コンサルティング、ミネソタ大学豚病撲滅センター、PRRS撲滅推進チーム・ジャパン(P-JET) 大竹 聡 [JASV]
PRRSは、現在の世界の養豚産業において最も経済損害の大きい疾病の一つとして知られている。本発表では、海外(主にアメリカ)と国内のPRRS最新知見を要約し提示することで、科学的根拠に基づいたPRRS対策の重要性を説く。

PRRSウイルスの特徴
PRRSの診断
PRRS免疫安定化(ステージ定義)
PRRSウイルスの伝搬経路
バイオセキュリティ
PRRS清浄化の取り組み
地域ぐるみのPRRS対策(P-JET)
3 養豚密集地域におけるPRRS対策の事例 (11:35~12:15)
JA鹿児島県経済連 川畑 忠祐 [豚臨研]
本会では平成20年より直営農場を中心にPRRSのコントロール・清浄化に向けた取り組みを実施してきた。
基本対策として育成母豚の馴致、オールイン・オールアウト、農場内・外防疫の徹底を設定し、対策を継続することで一定の効果を得る事ができた。
しかし、対策の効果は農場毎に異なっており、特にPRRSの浸潤状況、立地条件などに大きな影響を受けている事がわかった。今回、PRRSが高度の浸潤した養豚密集地帯におけるPRRS対策の1事例について報告する。
[昼休み(日本豚病研究会 幹事会) 12:15~14:00]

4 総合討論 (14:00~14:20)

[第7回 国際新興・再興豚病学会のお知らせ 14:20~14:30]

一般演題(14:30~16:50)
座長:謝村錦司(協同農産(株))・石川弘道((有)サミットベテリナリーサービス)
1 豚増殖性腸炎とLawsonia intracellularisの感染動態 (14:30~15:00)
動物衛生研究所 三上 修 [豚病研]
豚増殖性腸炎は偏性細胞寄生性菌であるLawsonia intracellularisの経口感染によっておこる消化器疾患で、急性型と慢性型に大別される。急性型は4-12ヵ月齢の肥育豚や繁殖豚で認められ、罹患豚はタール便を排泄し急死する。一方,慢性型は6-20週齢の肥育豚でみられ、下痢や軟便を呈する場合もあるがはっきりとした臨床症状を示さないことも多い。しかし、L. intracellularis感染により増体や飼料効率が低下することから、潜在的な経済的損失は無視できない。本発表では豚増殖性腸炎の病態と、L. intracellularis感染後の菌の動態を中心にお話ししたい。
2 豚の反芻獣ペスチウイルス感染事例 (15:00~15:30)
茨城県鹿行家畜保健衛生所 榊原 裕二 [豚病研]
平成24年2月,管内一貫養豚場の、豚コレラ清浄性確認検査を実施した結果、29頭中14頭に豚コレラELISA抗体陽性が確認された。そのため緊急立入を実施したところ飼養豚に臨床的な異常はなく、新たに採血した120日齢の肥育豚1頭からペスチウイルスを検出する遺伝子検査で陽性となり、ボーダー病ウイルスに近縁の反芻獣ペスチウイルスと判明した。また、ELISA抗体陽性となった血清を用いた中和試験の結果、豚コレラは否定された。更に病性鑑定及び清浄化対策の結果、発育遅延豚3頭と肥育豚1頭から反芻獣ペスチウイルスが分離された。これらウイルス排泄豚4頭を淘汰後、5月以降当該農場でのウイルスの流行は沈静化したと考えられた。

[休憩 15:30~15:50]
3 豚丹毒集団発生事例からみた本症予防衛生管理の問題点 (15:50~16:20)
㈱ピグレッツ 渡辺一夫、㈱サミットベテリナリーサービス 石川弘道、㈱高座豚手造りハム 北条那智 [JASV]
4戸の一貫経営養豚場の肥育農場において豚丹毒が集団発生し、この間の事故率は10%前後であった。これらの農場の飼育形態は開放オガクズ豚舎であり、棟毎にAI/AOを実施していた。豚丹毒ワクチンはいずれも生ワクチンを使用していたが、1農場は繁殖豚のみの接種であった。また、いずれの農場も、出入口の石灰散布、入場車両の消毒、消毒槽の設置などの衛生管理は実施していた。豚丹毒の発生要因はカラスによる豚丹毒菌の伝播が強く疑われた。また、生ワクチン接種時期にも問題があったと考える。いずれの農場でも豚丹毒不活化ワクチンを60日齢と90日齢の2回接種により終息した。
4 動物用医薬品の適正使用に向けた取組みについて (16:20~16:50)
(有)あかばね動物クリニック 伊藤貢[豚臨研]
動物用医薬品の使用は疾病対策にとって重要だが、一方では耐性菌の出現や国産豚肉の安心を揺るがす問題に発展する危険性もある。デンマークでは、1994年から獣医師の定期的な農場訪問を法律化して抗生剤の使用を厳しく管理している。さらに2011年からは全ての生産者の抗生剤の使用をモニターし、使用の多い生産者および管理獣医師に改善指導がなされるシステムがスタートした。
日本に於いては、家畜保健衛生所の立ち入り調査、指示書の提出が行われているが、農場での使用実態を示す情報は少ない。
今回、共通の指示書管理プログラムを使用する4診療所の動物用医薬品使用実態を報告するとともに、医薬品の適正使用に向けた取組みについて紹介する。

閉会(16:50~17:00)
〈お知らせ〉
・研究集会当日はこの抄録をご持参いただきますようお願い致します。
・研究集会終了後、懇親会 を予定しております。ふるってご参加ください。

懇親会について
時間: 17:30~19:30
場所: アンジェリオン オ プラザ 東京 (合同集会会場のすぐ近くです。)
東京都中央区京橋3-7-1 相互館110タワー

http://tokyo.anjelion.jp/

会費: 5,000円(会費は当日受付で申し受けます。)

参加人数把握のため、参加可能な方は、10月4日(金)までに、下記の連絡先にメールにてご連絡ください。
なお、当日でも人数に余裕があれば、参加をお受けします。

懇親会参加者連絡先: 日本豚病臨床研究会事務局
yahara-y@mn-feed.com