第93回日本豚病研究会・2018年度日本豚病臨床研究会・ 平成30年度日本養豚開業獣医師協会 第9回合同集会をお知らせします。

第93回日本豚病研究会・2018年度日本豚病臨床研究会・
平成30年度日本養豚開業獣医師協会
第9回合同集会のお知らせ

日本豚病研究会事務局(動物衛生研究部門内)
Tel/Fax: 029-838-7745
e-mail: tonbyou@ml.affrc.go.jp

日本豚病研究会、日本豚病臨床研究会、日本養豚開業獣医師協会は、第9回合同集会を開催することとなりました。下記の通り、ご案内申し上げます。

日時:2018年10月12日(金) 10:00~17:00(受付 9:15~)
場所:明治ホールディングス株式会社 本社ビル 地下1階講堂
〒104-0031 東京都中央区京橋2丁目4番 16号
Tel:03-3273-3436

<お知らせ>
・ 合同集会当日はこの抄録をご持参いただきますようお願いいたします。
・ 合同集会終了後、懇親会を予定しております。ふるってご参加ください。
・ 集会への参加申し込みは不要です。当日直接会場までお越しください。懇親会のみ事前登録が必要となりますので、次ページに従ってお申し込みをお願い申し上げます。

日 程

開 会(10:00~10:10)

統一テーマ「慢性疾病の問題点と対策」(10:10~15:45)

座長:高橋良太(KMバイオロジクス㈱)

1. 新潟県におけるPRRSのコントロールと清浄化に向けた有効なモニタリング方法の実践とその効果  (10:10~10:40)
新潟県下越家畜保健衛生所 村山修吾[豚病研]

2. 山形県庄内家保管内における慢性疾病対策事例 (10:40~11:10)
山形県庄内家畜保健衛生所 細川みえ他[豚病研]

座長:大井宗孝((有)豊浦獣医科クリニック)

3. PCV2dが関与したPCVADの症例  (11:10~11:40)
㈱バリューファーム・コンサルティング 呉 克昌[JASV]

4. 千葉県旭市のPRRSコントロールプロジェクトと取組事例 (11:40~12:10)
イデアス・スワインクリニック 早川結子[JASV]

[昼休み(豚病研究会 幹事会)12:10~14:00]

座長:矢原芳博(日清丸紅飼料(株))

5. 給水設備汚染が原因と考えられたSallmonela O4:i:-による下痢症 (14:00~14:30)
宮崎県農業共済組合連合会 嶋田 誠司[豚臨研]

6. 肥育豚における豚サーコウイルス関連疾病の発生要因分析とワクチン接種法の検討                             (14:30~15:00)
(株)沖縄県食肉センター 大城 守[豚臨研]

7. 総合討論 (15:00~15:45)

[休憩 15:45~16:00]

一般口演  (16:00~16:45)
座長:武田浩輝((有)アークベテリナリーサービス)

1. 抗豚流行性下痢ウイルス鶏卵黄抗体のウイルス不活化作用  (16:00~16:15)
㈱イーダブルニュートリション・ジャパン 岐阜免疫研究所 梅田浩二他[豚病研]

2. 豚サーコウイルス3型(PCV3)検出事例報告 (16:15~16:30)
グローバルピッグファーム(株)  岡田久雄[豚臨研]

3. ローソニア生ワクチンが豚の肉臭に及ぼす影響  (16:30~16:45)
㈲サミットベテリナリーサービス 石川弘道[JASV]

閉 会(16:45~17:00)

講演要旨

○統一テーマ「慢性疾病の問題点と対策」

1. 新潟県におけるPRRSのコントロールと清浄化に向けた有効なモニタリング方法の実践とその効果
村山修吾(新潟県下越家畜保健衛生所)

PRRSを克服するために最も重要な要素はモニタリングであり、農場毎に実施可能な対策を構築するには、広範囲かつ頻回のモニタリングが必須となる。これを可能とするのが口腔液によるモニタリングで、感染経路を把握することではじめて具体的な対策案の提示が可能となり、生産者がPRRS対策の目的と目標を理解することができる。当所では平成29年度からのワクチンを活用した新規事業「養豚農場PRRS撲滅対策事業」に合わせ、管内17陽性農場で子豚へのワクチン接種や感染要因の排除と改善に取り組み、モニタリングを継続しながら生産者をバックアップすることで、生産性が向上するとともにPRRSのコントロールに向け大きく前進している。今回、新潟県における取り組み事例を紹介させていただきPRRS対策の一助となれば幸いである。

2. 山形県庄内家保管内における慢性疾病対策事例
細川みえ、佐々木志穂、池田 等他(山形県庄内家畜保健衛生所)

山形県の家畜保健衛生所では消費・安全対策交付金等を活用し、養豚場における生産性向上のため、指導を希望する農場に対して豚の病性鑑定、細菌分離培養および薬剤感受性試験、ステージ別採血による抗体検査、遺伝子検査等を実施し、薬剤の適正使用、ワクチンプログラムの見直し、ピッグフローに沿った飼養管理方法の見直し、豚舎内外の消毒等を指導してきた。また、県内3か所の食肉衛生検査所においては、家畜の疾病低減を目的として、と畜検査データを希望する生産者および家畜保健衛生所に還元し、そのデータを生産者および臨床獣医師が活用することで生産性の向上が図られてきた。そこで今回は、当家保管内における豚慢性疾病対策事例について紹介する。

3. PCV2dが関与したPCVADの症例
呉 克昌(㈱バリューファーム・コンサルティング)

顧客農場において2ヵ月齢以降の死亡率と発育不良が顕著に発生したため、原因究明のために病理解剖を10頭で実施した。当該農場では、子豚には2日齢でマイコプラズマ不活化ワクチン、離乳時にPCV2不活化ワクチンが接種していた。臨床症状と解剖結果よりマイコプラズマとウイルスの混合感染を強く疑い、そこに2次感染菌の感染が起こり死亡と発育不良につながったと推定したが、麻布大学ピッグクリニックセンター(PCC)および民間検査機関での検査を実施したところ、PCV2の関与が明らかとなった。また遺伝子解析によりPCV2dであることが判明したので、その詳細について発表する。

4. 千葉県旭市のPRRSコントロールプロジェクトと取組事例
早川結子(イデアス・スワインクリニック)

豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)は、養豚産業に大きな経済損失をもたらす重要な疾病である。近年、当疾病に対する地域ぐるみの取り組みが、様々な背景のもとに国内複数地域で行われている。予てより地域防疫の体制作りが進められてきた千葉県北東部の旭市養豚推進協議会では、昨年9月から旭市PRRSコントロールプロジェクトがスタートした。その内容は、①PRRSやバイオセキュリテイに関して勉強会を継続実施する②PRRS重点対策モデル農場を選出する③会員全戸のPRRS清浄度ステージング、ウイルス株解析を実施する、以上3点である。これまで7軒がモデル農場となり、64軒の農場がPRRS清浄度ステージングに参加した。これらの取り組みについて報告する。

5. 給水設備汚染が原因と考えられたSallmonela O4:i:-による下痢症
嶋田誠司(宮崎県農業共済組合連合会)

中古農場を取得し、外部より子豚を導入、肥育を開始した農場において、導入後に群全体で下痢や嘔吐、発熱等の症状がみられ、死亡する個体もあった。アモキシシリン(AMPC)の飲水投与は奏功せず、マルボフロキサシン(MBFX)の筋肉内投与で症状は沈静化した。病性鑑定の結果、Salmonella O4:i:-による下痢症と診断された。環境拭き取り検査では、給水器等からも原因菌が分離され、農場内常在化を防ぐために給水設備の消毒等の対策を講じた。その後、環境からの分離はなくなった。一方で、現状、豚舎内に侵入するネズミとの関連も疑われる。本原因菌は、相当の病原性がある上に、2018年4月より届出の対象となっており、臨床現場においてその発生に注意が必要である。

6. 肥育豚における豚サーコウイルス関連疾病の発生要因分析とワクチン接種法の検討
大城 守((株)沖縄県食肉センター)

2017年2月、母豚900頭規模の一貫農場において、肥育舎移動後120日齢前後で豚サーコウイルス関連疾病に罹患する事例に遭遇。ワクチンによる予防は分娩前母豚にPCV2ワクチンを接種する「母豚接種法」であった。2014年から2017年の各年に採血した120日齢前後の保存血清の中からPCV2陽性の検体を抽出し、ORF2領域の塩基配列を解析した結果、農場浸潤株が発生前のPCV2aから発生時には変異型PCV2dに変化していることを確認。飼養規模や管理方法に変更なく肥育期で本病が発生し始めたのは、PCV2株の変異が要因の一つと分析。従前の「母豚接種法」のワクチンプログラムを改め、移行抗体消失時期を考慮した「母豚・子豚接種法」を検討し、効果に関する検証を行ったのでその概要を報告する。

○一般口演
1. 抗豚流行性下痢ウイルス鶏卵黄抗体のウイルス不活化作用
梅田浩二1、鈴木 亨2、大橋誠一2、Seong-cheol Moon3、Shofiqur Rahman1、Sa Van  Nguyen1 (1㈱イーダブルニュートリション・ジャパン 岐阜免疫研究所、2農研機構動物衛生研究部門、3Komipharm International Co., Ltd.)

豚流行性下痢(PED)は2013年に再興・流行し、現在でも散発発生が継続している。2013年以降に分離されたPEDウイルス(PEDV)は、病原性に関与するとされるS遺伝子に関して1980年代及び90年代の分離株と遺伝的に明確に異なっている。当社はこれまで80年代のPEDV株を対象に鶏卵抗体を作製し、それを子豚に経口的に投与し、受動免疫を付与することで当ウイルスに対する防御能を高める製品を製造・販売している。
今回新たに2014年岐阜県下でのPED発症豚より鶏卵黄抗体(IgY)を作製し、ウイルス中和試験で既存IgYとの抗ウイルス活性を比較・検討したので報告する。また、子豚におけるIgYの体内動態に基づいて、PED予防を補佐するためのIgY活用を提案する。

2. 豚サーコウイルス3型(PCV3)検出事例報告
岡田久雄(グローバルピッグファーム(株))

近年、アメリカ、韓国、中国、ポーランドなどで豚サーコウイルス3型(PCV3)が検出されている。さらにPCV3は同2型(PCV2)と同じく、感染豚は繁殖障害、PMWS、PDNSなどの症状を示すことが報告されているものの、日本国内の検出事例は少ない。今回、PCV2ワクチン接種農場でPMWSを発症した子豚の血清PCR検査にて、PCV2は検出されない一方、PCV3が検出された症例を複数経験した。また、PCV3には遺伝子相違からPCV2ワクチンは無効と考えられているが、PMWS発症直前のPCV2ワクチン追加接種により、症状が軽減されたと思われる症例もあった。PCV3の病原性については未だ詳細が明らかにされていないが、複数の地域でPCV3の検出や不顕性感染を疑う症例があり、すでに国内でも広域に存在している可能性が示唆された。

3. ローソニア生ワクチンが豚の肉臭に及ぼす影響
石川弘道(㈲サミットベテリナリーサービス)

スカトールやインドールは豚肉の脂肪中に存在し、不快な臭いの原因物質として知られている。肥育後期に急性型のローソニア感染症の問題があった農場で、豚肉の臭気が問題となった。そこで、ワクチンによるローソニア対策を行い、スカトールおよびインドールの濃度について評価を行ったので報告する。

〈お知らせ〉
・合同集会当日はこの抄録をご持参いただきますようお願いいたします。

・研究集会終了後、懇親会 (当日受付) を予定しております。ふるってご参加ください。

懇親会について

日時: 2018年10月12日(金) 17:30~19:30

場所: アンジェリオン オ プラザ 東京
東京都中央区京橋3-7-1 相互館110タワー 11階(合同集会会場のすぐ近くです。)

http://tokyo.anjelion.jp/

会費: 5,500円(会費は当日受付で申し受けます。)

懇親会参加人数把握のため、参加可能な方は、9月28日(金)までに、下記の連絡
先にメールにてご連絡ください。
なお、当日でも人数に余裕があれば、参加をお受けします。

懇親会参加者連絡先: 日本豚病研究会事務局
E-mail:tonbyou@ml.affrc.go.jp